茶室の入り口である「にじり口」。
なぜこんなに小さいのでしょうか。
※ホテルオークラ神戸「恕庵」
いろいろと説がありますよね。
今日は私が教わった2つの説をご紹介します。
・頭を下げて謙虚な気持ちで、茶室にはいる。
私もにじり口から茶室に入ったことがありますが、頭をものすごーく下げて、縦横共にけっこうちぢこまって入った記憶があります。
ようやくにじり口を通りながら、あぁこういうことかな、と感じました。
・身分なく皆同じように茶室にはいり、座り、お茶をいただく。
商人、武士、農民たち、そして関白や将軍も、身分のへだてなく皆一人の人として、茶室にはいり、お茶をいただく。
こんな意味もあるそうです。
実際、茶室の外には「刀掛け」というのがあります。
茶室に入る前、武士は刀を外し、刀掛けに掛けてから入ります。
刀を腰にさしてにじり口から入ろうとすると、刀がひっかかって入ることはできないそうです。
戦国時代の世、茶室は、身分のへだてなく人と人との真の触れ合いがある、唯一の空間だったのかなーと想像しますね。
もしも、茶室に「にじり口」から入られるチャンスがあれば、こちらの2つの説を思い出してもらえると嬉しいです。