千利休ゆかりの茶道具は、茶道の家元である千家や、各地の美術館に所蔵されています。
その中の今日は、「桂川」と言う名前の花入れについて、由来などを見ていきましょう。
12月17日(日)まで「桂川」が展示されています。
・香雪美術館
http://www.kosetsu-museum.or.jp/exhibition/
※写真右下の籠(かご)が「桂川」です。
この籠は、もともと川魚を獲るときに腰にぶら下げる籠「びく」として使われていました。
それを、千利休が花入れに見立て、床の間で花を生けて使うようになったのです。
花入れには「桂川」という名前が付けられました。
そして12月といえば「忠臣蔵」。
忠臣蔵で、四十七士が吉良上野介の首を討ち取った際、「白い布に包まれた首」を槍に刺して歩く、というシーンをテレビや映画でご覧になったことはありませんか?
その槍に刺されているのは、首ではなくて、花入れ「桂川」でした。
順番としては、
『籠「びく」~千利休の花入れ「桂川」~吉良家に伝わる~吉良の首の代わり~』
となります。
(このあいだにも、知られていないストーリーはいろいろあったことでしょう。)
それにしても、単なる「籠」が、何とも数奇な運命をたどったものですね。
千利休の時代から、何百年の時を経て、首の代わりにもなった「桂川」は今、神戸御影の美術館に静かに眠っています。
【香雪美術館】
http://www.kosetsu-museum.or.jp/exhibition/
※写真右下の籠(かご)が「桂川」です。
※記事の内容は、言い伝えられているものです。