茶道の稽古は、点前の繰り返しくりかえしクリカエシ。。。
それしかありません。
それゆえに「むずかしい」「点前が覚えられない」「退屈」などというイメージが、世に先行しているのかもしれませんね。
こちらのエッセイでも、主人公は茶道のことを、「想像のかけらもない」「日本の悪しき伝統」だと言っています。
読んでいてクスッと笑う場面が多いんですよ。
最初の頃に20代でそんなふうに思った著者も、50代になってあとがきで「今日は週に一度の稽古の日」と書かれているので、きっと20年30年と稽古を続けて来られたのだと思われます。
お茶って不思議な魅力がありますね。
例え点前は同じことの繰り返しでも、毎回こんなに違うんですよ。
・雨の日もあれば、晴れや曇りの日も
・肌寒い日や、ポカポカ陽気の日も
・顔ぶれが時々変わります。
・床の間の掛け軸のことば
・生けてある花は毎回違います。
・同じ種類の花であっても、全く同じに生けられることはないですね。
・季節によりお道具は変わります。
それと、自分の心の持ちよう、心のあり方が毎回違います。
生きていれば色々なことがありますね。
同じことをひたすら繰り返すことは、同じ心持ちで点前ができるようになるための修業なのかもしれません。
毎回違うからこそ「一期一会」で大切にしたいと思う今日この頃です。